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『よるのばけもの』 住野よる

よるのばけもの  
住野よる
双葉文庫


『君の膵臓をたべたい』は、3回読みました。
『また、同じ夢を見ていた』は、1回だけです。
『よるのばけもの』は、2回目に入りました。

テーマはいじめです。
矢野さつきと安達、彼らを取り巻く環境がどう変わっていくのかを読者の想像に依存した終わり方が好きです。
いろいろ想像しながら、2回目を読んでいます。

矢野さつきは、クラスでいじめを受けている。
いじめを良いとも悪いとも判断しないようにして、クラス内での立ち位置を守りたい安達は、夜になるとばけものになる。
ばけものになった安達は寝ることが必要なく、夜の散歩を楽しんでいた。
ある日、宿題を持ち帰り忘れたので学校に忍び込むこと、夜の学校で”夜休み”を楽しんでいたさつきに見つかってしまう。
昼間は相変わらず無視を決め込むものの、夜はさつきと夜休みをすごず安達は、さつきの行動を少しずつ考えるようになる。
あるとき、にんまりと笑うさつきの表情が、恐怖を感じた時の表情であることを知ってしまう。

にんまりと笑いながら「おはよ、う」と言って教室に入ってきたさつきに、安達はやっとのことで「おはよう」と返すことが出来た。
安達にとっては、厳しい道のりにはなりそうな終わり方でしたが、矢野さつきや安達が満足して中学を卒業できると嬉しいです。

折角ならば、SFやファンタジーにはしないほうが良かったのではないでしょうか。
安達を安達として登場させた物語も読んでみたいです。

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