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『わたし、定時で帰ります。』 朱野帰子

わたし、定時で帰ります。
朱野帰子
新潮文庫

登場人物の紹介。
東山結衣:勤続10年の32歳。中華飯店のハッピーアワーを逃したくないことを目的に、定時で帰ることを心がけている。今は、来栖の教育かかりを務めている。

来栖:会社からの期待が厚いが、何かあるとすぐに会社を辞めたいと言い出す新人。今はまだその片鱗を見せてはいないが、その気になれば仕事はできると思われる。

種田晃太郎:制作部サブマネージャー。仕事一筋。それが原因で結衣との婚約が解消となった。前の会社に誘ってくれた福永に恩義を感じている。

種田柊(愁):晃太郎の弟。2年前から引きこもり。結衣の依頼で情報収集をする。引きこもりとなった原因は晃太郎。

三谷佳菜子:労働基準法が何であれ、残業しないこと有休を取得することを悪と考える。その考えを人にも押しつける。

賤ヶ岳八重:双子を出産して6週間で復帰。初の女性役員になることを宣言し、女でも頑張れることをアピールする。昔はそんなでは無かったのに。(結衣談)

吾妻:仕事ができない。できが悪いことを自覚しているため、人がいない時間で取り戻そうとする。

福永:制作部マネージャー。自分がどう評価されているかしか考えていない。自分が起こした元の会社は大手に吸収され、丸杉に誘われてネットヒーローに来る。

丸杉:ネットヒーローを大きくするという触れ込みで役員として入ってきて、無理を押し通す。自分を次の会社に売り込むために実績作りの為に会社利益は度外視。

灰原忍:歴史上の人物に学び、社員が働きやすい会社を作りたい、ネットヒーローの社長。

諏訪巧:結衣の今の婚約者。結衣は、巧が自分にに似た考えを持つと思っている。

王丹(ワンタン):中華屋「上海飯店」の店員。開店当初のメニューの間違いを結衣に直してもらったのをきっかけに結衣と交友を持つ。


誰がどう見ても赤字決定のウェブ変更の案件、この案件のチーフになった結衣は、赤字を出さないで、みんなが定時に帰れるように奮闘する。
みんなを守るためには、出来ないことと出来ない、実施するためにはコスト追加を顧客に伝えたい。
しかしながら、その考えに賛成をしない福永と、その福永に従順な晃太郎。
みんながみんなそれぞれ足を引っ張り合うことで、負の連鎖が続く。
あの手、この手を使って、結衣はみんなの凝り固まった考えを溶かしつつ、少しでも状況が好転するように画策する。
それでも足りず、自分の信条「定時で帰る。」を返上してプロジェクトを進める。
自分が忌み嫌う「無能な上司」に自分自身がなってしまわないために。


嘘も付くし、失敗もする。それでも、無能な上司に立ち向かう結衣は頼もしいものです。
端から悪役として登場している丸杉や福永ばかりがうまくやっていくのは腹が立ちます。
そんな福永をかばいながら仕事をする晃太郎にもイライラします。
諏訪巧は、結衣のことを理解している人物っぽく登場させてはいるものの、気持ちが悪くい嫌な奴だと感じるような書かれ方をされていました。
それ故に、本作品中、もっとも嫌いなキャラクターです。
それなのに結衣は、その異常さに関して見て見ぬふりをし続けます。
イライラがマックスです。
幕引きに至っても、未練たらたら?で嫌な感じでした。
晃太郎よ。何とかならないのか!

「腹を立てた」とか「イライラした」と感想には書きましたが、シリーズ第2弾「ハイパー」が発売されているということなので見つけ次第購入です。
4月16日(火)からはテレビドラマが始まります。
小説のイメージが崩れるからたぶん見ないと思いますが、ドラマを見て小説もと思う人が出てきたらうれしいです。
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